RAIDサーバーの2台構成

RAIDサーバーの2台構成

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皆さん、サーバーにこだわっていますか?

多くのお客様は「サーバーなんてどこでもいい!」と、特にこだわりがない人が多いようです。しかしトラブルが起きたときになって、そのサーバーの大切さに気が付くのです。

iPhoneを利用されている人は多いと思います。iPhoneを利用している最大の理由はなんでしょうか?Appleなのでオシャレだから?皆が使っているから?

さまざまな理由があると思います。

最も大切なのはデータの時代

iPhoneを利用している最大の理由はiCloud!?私もiPhoneを利用していますが、私がiPhoneを利用している最大の理由は、iCloudがあるからです。iPhoneをもし水没させても、落として壊しても、更には紛失しても、新しくiPhoneを購入すれば、iCloud上にあるデータをその新しく購入したiPhoneに復元すれば、多少のアプリの再インストールはあるものの、すぐに元の状態になるからです。

もちろんこの機能は、落とした緊急時以外に、機種変更するときにも有効です。その結果、携帯電話会社を選びません。iPhoneをソフトバンクで購入して落としてしまったとき、新しい携帯電話会社に乗り換えた方が割引も大きいため、私はauに変更してしまいました。現在ではiPhoneさえ使えればよいので、格安携帯のY!mobileに変更済みです。

iPhoneの中に入っているデータが大切iPhoneの中に入っているデータが大切ここで大切なのは、iPhoneが大切!ではなく、iPhoneの中に入っているデータが大切なのです。もしiPhoneに入っているデータを簡単にアンドロイドスマホにも移行できるのであれば、アンドロイドに変更していた可能性もあります。

それが面倒でiPhoneを使い続けているわけです。

つまり現在では、ハードウェアよりもその中に入っているデータの方が大切な時代なのです。

ホームページのデータも非常に貴重な財産ホームページのデータも貴重な財産ホームページはどうでしょうか?もし数年かけてコツコツとコンテンツを追加して作り上げていたら、そのホームページのデータは非常に貴重なデータではないでしょうか?

そしてそのホームページで相当な売上を上げていたら、会社にとって大切な財産であるにもかかわらず、ホームページのデータを保存しているサーバーへのこだわりが低いのは本末転倒です。もしその大切なホームページのデータが消えるようなことがあったら、ビジネスへの打撃は相当なものになるでしょう。

ホームページのデータを入れているサーバーはコンピュータです。

皆さん、パソコンが壊れた経験はありますか?恐らく一度は壊れた経験を持っている方がほとんどだと思います。ホームページのデータを入れているサーバーも、パソコン同様にコンピュータです。機器ですから、いつか必ずコンピュータは壊れるのです。

コンピュータで一番壊れやすい部分は記憶装置その一番壊れやすいところが、データを保存しているハードディスク(HDD)という部分です。最近ではSSDというソリッドステートドライブが主流になってきていますが、この記憶装置のところが圧倒的に壊れやすいと言われています。

そのため、パソコンでそこが壊れると起動しなくなり、データもすべて消失...。そんな経験をお持ちだと思うのです。

サーバーとパソコンの違いとは?

ホームページを入れているサーバーとパソコンとの差はどこにあるかご存じでしょうか?

CPUやメモリといった部分に大きな差はありません。一番壊れやすいハードディスクの部分が違うだけなのです。

ハードディスクが壊れるとパソコンは一巻の終わりですが、サーバーはハードディスクを2つ搭載しており、片方が壊れてももう1台が動き続けるため、データ消失の可能性が低くなっているのです。

サーバーとパソコンの違い

この仕組みを「RAID」と言います。RAIDには複数の種類がありますが、今回、細かいお話は割愛します。

RAIDがあっても、片方のハードディスクが壊れている状態のまま、もう片方の壊れていないハードディスクが壊れると、すべてのデータが消失します。

そのため、1台のハードディスクが壊れたあとは、速やかに壊れた方のハードディスクを交換する必要があります。その交換をしている時間(約15分程度)はサーバーがダウンし、ホームページが見えなくなります。

もし15分のサーバーダウンが許されないようでしたら、ホットスタンバイというシステムを使えば、サーバーはダウンすることなく動き続けることができますが、月額費用が非常に高額となってしまいます。

24時間365日の監視も必要でしょうし、サーバーだけでなく、ルーターやスイッチといったネットワーク機器もホットスタンバイにする必要があるため、想像がつかないレベルで金額が上がりそうです。

そのため通常、一瞬たりともダウンが許されない大手の会社以外ホットスタンバイは採用しません。中小企業の場合、ハードディスクが壊れたときは15分くらいダウンしても致し方ないという会社がほとんどなのです。

壊れやすいサーバーは3ヶ月に一度定期的に壊れるものもあるハードディスクって、しょっちゅう壊れることはないのでは?と思われるかもしれません。そんなことはありません。我々の経験では、ハードディスクが壊れやすいサーバー、壊れにくいサーバーがあり、壊れやすいサーバーでは3ヶ月に一度定期的に壊れるものもあります。一方、壊れないサーバーは、5年で一度も壊れないケースもあります。

サーバー自体の出来の良さ、悪さなどがあるようです。

サーバーにはRAIDが搭載されているので、まれに壊れたハードディスクの交換で15分程度ダウンする可能性はあるものの、データは安心だと思ってしまうと非常に危険です。

それは、壊れたハードディスクを交換するまでに、もう1台の生きているハードディスクが壊れるとアウトだからです。

RAIDだけでは不十分!?そのためベストなのは、もう1台のサーバーにもデータのバックアップを取っておくことです。弊社の場合はバックアップサーバーまで準備しているため、創業以来、データの消失は一度も起きていません(注)。
注:ただし、データの消失に対し、どこの会社も保証はしていません。同じく弊社も保証はしておりません。

つまり弊社の場合は、1つのホームページに対してRAID付のサーバーが2台標準で提供されて、月額5千円(税別)という価格なのです。

1台しかハードディスクが動いていない状態でそのハードディスクも壊れる可能性

もう1台の生きているハードディスクも壊れる可能性もう1台の生きているハードディスクも壊れる可能性なんて非常に低いのでは?と思っているかもしれません。

そんなことはありません。なぜなら、ハードディスクの交換は、壊れたらすぐに行われるものではないからです。

通常、ハードディスクが壊れたら15分ほどサーバーがダウンするため、あまりホームページなどが見られていない夜遅くに作業を行います。

従って、朝に1台目のハードディスクが壊れたら、夜遅くまでのかなり長い間、もう1つのハードディスクで生きていることとなり、その間に生きているハードディスクが壊れる可能性があるのです。

1台しかハードディスクが生きていない状態では、2台とも動いているときよりも壊れやすいとも言われています。よってこの1台のハードディスクで動いている時間は、非常に怖い状況なのです。

壊れたハードディスクを交換した瞬間にクラッシュ!弊社で実際に起きた事件としては、壊れたハードディスクを交換した瞬間、生きていたハードディスクも死亡したことがあります。原因は不明ですが、壊れたハードディスクを抜き、新品のハードディスクを入れた瞬間、そのハードディスクと今まで生きていたハードディスクも同時に壊れ、サーバーが起動しなくなったのです。

その際には、バックアップを取っていたサーバーを今までのサーバーとして動かすことで、影響を極力小さくすることができました。

とは言っても、バックアップを取っていたサーバーを壊れたサーバーのように動かすには2時間程度かかりましたが、完全にサーバーが死亡した状況から2時間での復旧は非常に早いと思います。

弊社の場合は、当然のことながらRAIDの監視をしているため、壊れたらすぐに本当に壊れたのかを確認し、ハードディスク交換の手配を行います。

RAID監視を怠っているサーバー会社も存在する!?CMSを使う場合、サーバーにこだわりを持つこと!RAIDが問題なく動いているかどうかの監視をしていない会社が存在するのは確かです。そういった会社にホームページを預けると、いつか確実にデータが消失します。

サーバー会社はどこもデータ消失に対して保証していないため、泣き寝入りせざるを得ません。

今までは、Movable TypeなどのCMSではなく、HTMLというホームページ制作言語を使って、自分のパソコンでホームページデータを作り、FTPというソフトでサーバーにデータを送信していました。

その場合、サーバーが死亡しても、お客様のパソコンにHTMLファイルが残っているので、大半は生き返ります。

しかし、CMSを使ってホームページを作ると、制作は便利ですが、サーバーが壊れると復旧ができないのです。

従って、CMSを使う場合には、サーバーにこだわりを持つことがとても大切なのです。

安価なサーバーの裏事情とは?世の中には非常に安価なサーバーが数多く提供されています。なぜ安価なのか、おわかりになりますか?

バックアップがないことは当然として、1台のサーバーの中に、お客様を数多く収納することで原価を下げ、利益をあげているのです。

1台のサーバーのコストが同じであれば、そこに10社までしか収納しないサーバーと、1,000社も収納しているサーバーでは、100倍も原価が違うわけです。

WordPressで作ったサイトは表示が遅いところが増えている!WordPressは表示スピードが遅い!?最近はCMSにWordPressを使っているところが増えており、詳細な説明は省きますが、WordPressはサイトを動的に生成するため、サーバーに負荷がかかります。

最近、表示が非常に遅いサイトがよく見受けられるのはそのせいです。

Movable Typeは動的ではなく、静的にサイトを生成するため、Movable Typeで再構築をするとき以外はサーバーへの負荷が低く、明らかに表示スピードは早いです。

最近では1秒でこのホームページを見る・見ないを判断するケースが多いため、表示スピードが遅いことは非常に大きなマイナス要因なのです。

Googleはサイト表示スピードを検索アルゴリズムに導入済Googleにもこの表示スピードを考慮するアルゴリズムが搭載されているため、表示が遅いと検索結果の上位表示に影響が出る時代となっています。

このように、1台のサーバーに何社収納するのか、更にはバックアップサーバーを含めた2台構成になっているのか、きちんと監視も行っているのか、そういったサービスの積み重ねでサーバー費用が決まっているのです。

弊社にはバックアップサーバーもあり、更には9万円(税別)もするCMS、Movable Typeを利用し、オリジナルのデザインで、レスポンシブでマルチデバイス対応し、10ページの記事入れまでついてこのお値段は破格だと思います。

サーバー選択基準のまとめ

現在は、CMSでホームページを作る時代。CMSは、サーバーが故障し、サーバー内のデータが消えてしまうと復旧することができません。RAIDだけでは不十分であり、最低でも2台のサーバーで運用することが大切です。サーバーは機器、いつか必ず壊れます。

1台だけで運用することは、夜、枕を高くして寝られない状態だと思います。