世界標準CMS Movable Type使用

世界標準CMS Movable Type使用

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さまざまなCMS(コンテンツマネジメントシステム)が提供されている中、どのCMSがベストなのでしょうか?
実はこのCMSを「どれでもいいや!」で決めてしまうと、後々大変なことが起きる可能性があります。

CMSにおいて、セキュリティ、トータルコスト、使い勝手、将来性の4つは、ぜひとも検討しておかなければならないポイントだからです。

なぜミラクルCMSは有償版(9万円)のMovable Typeを利用するのか?

ミラクルCMSがMovable Typeを使用する最大の理由はセキュリティ弊社は有償版(9万円)として提供されている世界標準CMS Movable Typeのみを利用しています。その一番の理由はセキュリティ。Movable Typeはサイト改ざんといったセキュリティ上の大きな問題を起こしたことがありません(※1)。
※1:Movable Typeも当然セキュリティ的な問題が起き、その修正プログラムが定期的に提供されています。しかし非常に深刻な問題が起きたことはほとんどないのが実態です。

それが評価され、2020年も5年連続でMovable Type は商用パッケージ型CMS 国内導入シェア No.1。国内導入実績5万サイト以上。日経平均株価構成銘柄225社の実に半数以上がMovable Typeを利用し、2020年度の商用パッケージ型CMSの国内導入シェアはなんと88%(数量ベース)も獲得しているのです。

Movable Typeのシェア

つまり、セキュリティにシビアな会社はMovable Typeということです。

最も利用されているWordPressに潜む大きな問題大きな問題現在最も利用されているCMSはWordPressだと思います。無償であるが故に、世界中で一気に広がりを見せました。しかしこの最も利用されているWord Pressは、過去に何度も大きな問題を起こしています。

2017年に起きた、150万件超にも及んだ改ざんは大変有名です。

WordPressサイトの改ざん被害は150万件超に 「最悪級の脆弱性」(http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1702/13/news045.html)

それ以前の2013年にも、GMOグループを対象とした大規模な改ざん被害が発生しています。

2013/09/09 第三者によるユーザーサイトの改ざん被害に関するご報告
(https://lolipop.jp/info/news/4149/)

2013年はWordPress側の問題というよりもGMOグループの設定の問題ですが、いずれにせよ、WordPressはセキュリティの大問題を度々起こしているのは事実です。

WordPressには組み込むと危険なプラグインも!?最近では、WordPressに組み込むと便利なツール(プラグイン)に悪意のあるプログラムを組み込み、流布しているケースも起きています。

ひどいプラグインには、SEOに効果があると謳って、SEOスパム行為にあたるコードが埋め込まれ、Googleからペナルティを受けるといった事件も起きました。

そして2022年にはSEOに効果があると謳っていたプラグイン自体に重大なセキュリティ問題を抱えていることも判明しました。情報を取得される、および情報を改ざんされる可能性があるレベルのクロスサイトスクリプティング(通称XSS)です。

WordPress 用 All in One SEO Pack プラグインにおけるクロスサイトスクリプティングの脆弱性
(https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2020/JVNDB-2020-015287.html)

もちろん、この問題はMovable Typeでも同様に起きるケースがあります。実際、Movable TypeでもXSSはありましたが、サイトが改ざんされるレベルのXSSは起きた事がありません。この様な事から、弊社では、信頼性の保証されたプラグインのみを使用しています。

このように、さまざまなセキュリティ上の問題が起きている背景があることから、我々はWordPressでの制作を一切行わないのです。

独自で開発されたCMSはどうなのでしょうか?弊社は信頼性の高い有償版のMovable Typeを使用また最近では、WordPress以外のCMSも広まっていますが、独自開発で作られたCMSも数多く提供されています。WordPressはオープンソースであるが故に、Linux同様、世界中の開発者が開発を行っていながら、これほどまでの問題を起こしています。

世界中の人が使っているからこそ、セキュリティの問題が発見され、改修されています。

それでは独自開発のCMSはどうでしょうか?その会社の技術者レベルで作ったCMSが、世界中で開発されて改修されているWordPress以上にセキュリティの問題が少ないということは、正直考えにくいと思います。

従って我々は、独自開発のCMSでもなければ、オープンソースのWordPressでもない、信頼性の高い有償版のMovable Typeのみを使っているのです。

9万円のMovable Typeがついていて初期費用49,800円は安すぎませんか?Movable Typeは9万円します。ミラクルCMSの初期費用49,800円で制作部分の原価を網羅したとしても(実際には網羅は厳しいですが...)、9万円を月5千円で回収するには実に18ヶ月かかります。よって弊社では、36ヶ月(3年間)を拘束期間とさせていただいております。

しかしこの金額でMovable Typeが利用できることは、大きなメリットだと思います。

Movable Typeはトータルコストが安い?

WordPressは運用コストが高いため、Movable Typeはトータルコストで安い?トータルコストMovable Typeを利用すると、セキュリティ以外のメリットが多々あります。2つ目のメリットは運用コストです。

WordPressは、開発プログラムとしてPHPという言語を使用しています。そのため、WordPressの場合、ちょっとした修正であってもPHPを使って直す必要があります。PHPはプログラム開発言語。HTMLやCSS(スタイルシート)といったホームページを作るプログラマーとはスキルが異なるため、通常は別の開発者が修正をする必要があります。

一方、Movable TypeはPerlという言語で開発されていますが、Movable Typeの場合は、Perlを使うことなく、MTタグという言語を使用して修正を行います。MTタグはHTMLやCSS(スタイルシート)といったホームページを作るプログラマーでも扱えます。

その結果、PHPのように開発者がゴリゴリとプログラミングをする必要がないため、依頼された改修はスピーディーに行われ、運用コストも安いのです。結果的に、WordPressよりもトータルコストが安価となるケースが多いのがMovable Typeなのです。

独自CMSだと融通が利かない!?独自開発で作られたCMSの場合は、機能が明らかに少ないため制限事項が非常に多く、ちょっとした要望も対応ができないなど、対応スピードが遅くなってしまいます。その結果、ホームページの更新が期限に間に合わず、「サポートが悪い」といった不満を持つ方も多くなります。

レスポンスが早い弊社のサポートの評判が非常に良いのは、Movable Typeを使用していることが大きく起因しているのです。

ここまでのお話を聞いて、Movable Typeを使わない理由はないと思います。

CMSで大切なのは使い勝手。Movable Typeの使い勝手はどうなの?

Movable Typeはブログブームの火付け役だったブログブームCMSは数年間使用し続けるため、使い勝手がよい製品を選びたいものです。

ブログブームの火付け役はMovable Typeでした。誰もが簡単にホームページを作ることができると評判になり、Movable Typeのver3で大ブレイクしたのです。そしてver4が出た頃は、世界中でMovable Typeが一世を風靡していたと言っても過言ではありません。

ただし、この頃からWordPressの名前を聞くようになります。Movable TypeはWordPressを意識し、WordPressでは構築できない大規模サイトにも対応したMovable Type ver5を出すのです。

Movable TypeがWordPressに負けてしまった理由しかし、このver5が不評でした。使い勝手が非常に悪いのです。超大手企業のポータルサイトであればMovable Typeが選ばれますが、中小規模サイトでは逆に使いにくくなったため、Movable Typeは敬遠され、WordPressが浸透していったのです。

その後、Movable Typeはver6になり、2018年にはver7が出ました。ver6からはver5の二の舞とならないように使い勝手を考慮し、中小規模サイトでも使い方がわかりやすくなりました。

現在はMovable TypeとWordPress、どちらが使いやすいの?どちらが使いやすいの?現在、WordPressの最新版とMovable Typeの最新版では使い勝手に大きな差はないと思います。どちらも一長一短というレベルです。

しかしながら、最新版のMovable Type ver7と1世代前のMovable Type ver6とを比較すると、やはりMovable Type ver6の方が昔の製品ですし、シンプルでわかりやすいと思います。

Movable Type ver6のサポートについてSixApart社からMovable Typeのサポートを弊社がやることに了承いただいておりますそのため、弊社ではMovable Type ver6をあえて利用しています。ただし、製造元のSixApart社は既にMovable Type ver6のサポートを将来打ち切ることが決まっています。しかしながらSixApart社からMovable Typeのサポートを弊社がやることに了承いただいております(使用許諾約款に記載)のでご安心ください。

WordPressも含めたサポートができる会社はありません実はMovable Typeも含めたサポートを受けられるのはお客様にとって非常に大きなメリットです。WordPressというCMSも含めたサポートをしてくれる制作会社は日本にありません。WordPressはオープンソースですから、そこもサポートすることは不可能だからです。

あえて一世代前のMovable Typeを使っておりますが、それこそに味があるのです。よって弊社としては、使い勝手のよい、シンプルで、セキュリティ対策もされているMovable Type v6を使用し、そのCMSも含めたサポートを提供しております。

将来性について

10年後、WordPressとMovable Typeはどうなっている?CMS製品の将来性10年後に、WordPressは残っているでしょうか?Movable Typeはどうでしょうか?我々には10年後がどうなっているかわかりません。

WordPressはオープンソースであるが故に、誰もが開発しなくなれば、いきなりEOL(エンドオブライフ)を迎えるかもしれません。Movable Typeを開発しているSixApart社は有償版のCMSを提供している以上、いきなり販売停止はないと思いますが、それでも10年後まで提供しているかどうかは誰もわからないと思います。

気をつけなければならない将来性はCMS製品にあらず!しかしながら、気をつけなければならないポイントはそこではありません。

実はサイト制作ビジネスはパソコンさえあれば参入できる業種のため、非常に多くの会社が参入しています。そして価格競争も激しく、消耗戦が繰り広げられています。

その結果、最近では多くのサイト制作会社が倒産しているのです。事実、弊社にはお客様から「制作会社が倒産してしまい助けてほしい」という話がよく舞い込んできます。

気をつけるべきは制作会社の倒産の方!?この倒産要因として、WordPressにもその原因の一端があると我々は考えています。前述したように、WordPressはPHPというプログラムで動いており、ホームページの改修をする場合でもこのPHPを修正しなければなりません。

本来ホームページを作るスキルはHTMLとCSS(スタイルシート)が必要で、この2つでも非常に奥が深い技術です。

もしWordPressで制作するとなると、このHTMLとCSSの両方がわかり、かつ制作言語ではなく、開発言語のPHPもわかっている必要があります。

WordPressをサポートするためには高い技術力が必要WordPressはサポートが難しいこれらがすべてわかっている技術者はかなり少なく、技術畑で頑張っている小さな1人会社の社長ぐらいしかいないのではないかと思います。

非常に技術力のある1人会社社長は、HTMLもCSSもPHPもでき、そういった社長であればWordPressを使って開発し、お客様に納品をしていくことができます。

1人会社の問題、既存客の数の増大が大変なことに?しかしながら、お客様の数が増えると、そのサポートが必要です。通常、WordPressをサポートする場合、HTML、CSS(スタイルシート)ができる人とPHPができる人の2人を雇わなければなりません。

そうするとコストが合わないため、1人会社社長は自分で手を動かすようになります。結果、その作業で忙殺され、新規営業ができなくなり、倒産・廃業してしまうケースが後を絶たないのです。

日本でサイト制作を数多く行っている会社はWordPressを敬遠つまり、WordPressはサポート費用が格段に上がることがわかっているため、日本でサイト制作を数多く行っている会社はWordPressを敬遠しています。実際には敬遠ではなく、実績の多い制作会社はWordPressはまず使用しません。

我々も過去、10社ほどWordPressを使って納品をしたことがありますが、その危険性がわかり、撤退しました。

WordPressを提供している制作会社の将来性WordPressは無償ゆえに、安価に納品されていきます。しかしサポートが大変なため、高額なサポート費用を頂戴しなければ難しい。それが請求できない場合、急速に経営状況が悪化していきます。

実際は安価に納品しているため、多くの会社は高額なサポート費用をいただけていないと思います。よって将来性という意味では、製品の将来性よりも、それを取り扱っているサイト制作会社の将来性を見た方がよいかもしれません。

WordPress以外にもあるEC CubeやXoopsといったオープンソースのCMS弊社はMovable Typeで1,800社以上の導入実績WordPress同様に、ECサイト用のオープンソースにはEC Cubeという製品があります。そのほか、XoopsといったCMSなど、非常に多くのオープンソース系の製品がありますが、WordPressもMovable Typeも、EC CubeもXoopsもすべてできます!と言っている制作会社は、10年後にどうなっているのか全く想像ができません。

現在、10年で94%の会社が潰れると言われている時代、本当にありとあらゆる製品に手を出し、やっていけるのか?我々は疑問に思います。

経営状況が芳しくなく、あらゆるものに対し「できる」と言っているようにも聞こえてしまいます。我々はMovable Type1本で1,800社以上の導入実績を持っている会社です。もし我々がさまざまな製品に手を出し、1,800社の実績を積み上げていたとするならば、今、弊社はないと思います。

CMS選択基準のまとめ

今回、主なCMSであるWordPressとMovable Typeの比較について、セキュリティ、トータルコスト、使い勝手、将来性という4つのポイントで説明しました。一部、独自CMSの説明もしましたが、独自CMSを使うメリットは非常に少ないと思います。これを読んでいる皆様には、ぜひ正確な判断をしてほしいと思い、業界の内状を含め、ありのままを書きました。

CMSなんてどれも一緒、とは考えず、ぜひいろいろな視点で選択をしてください。